生まれてから今まで、ボクは納豆を口にしたことはありません。
なぜって、
くっさいから。食品として、認めていない。不認可物デス。
だけど、ふと、人生においてかなり損しているんじゃないかと思いました。
損はイカン、人生大きく儲けなくとも損は封じ込めなきゃ。
とりあえず、納豆人生1年生(に入学しようとしている)だから、まずは、納豆の食べ方をネットで調べた。
情報を整理すると以下のとおり、
① 納豆は、賞味期限切れ間近の方が発酵が進んでいて、よろしい。
② 納豆は、おもむろに500回かき回して食するのが、よろしい。少なくとも、50回はかき回すべし。
愚直な人間なので、従うことにした。
納豆人生の新入りなので、ちょっとお高いものにした。しかも、古いのを選んで買った。
きちんと食事のひとつとして、納豆を迎え入れた。
納豆をリスペクトして、きちんとブラウンコーディネートした。
開封の儀
すごく小粒な納豆だ。タレとカラシが添えてあるのは、これで食べろ、うまいぞ、ということだと理解した。
納豆にかけられたビニールを真っ直ぐ上に剥ごうとして、イオリちゃんに「糸を引くんだよ」と慌てて止められた。
イオリちゃんは、納豆界の大先輩です。先輩の言いつけを守って、横に引くようにビニールを剥いだ。
納豆を嗅いでみる。
…まったく臭くないよ、ナンデ?
箸を差し入れ、かき混ぜ始める。思うように箸が動かない。
納豆は、抵抗勢力だ。これを500回なんて、とても無理だ。
ブレンダーで混ぜたらいいんじゃないかと、何でも機械に頼る癖がついている。「それだと、納豆の形なくなるでしょ」と怒られる。
390回を過ぎる頃に、納豆が言うことを聞くような感覚に変わった。
どうやら、納豆界はボクを迎え入れてくれたようだ。歓迎のワルツが流れている。
まぢで、500回かき回すと、腕が震える。指先も震える。
震える指先で、タレとカラシの小袋の口を切り、投入した。
さらにかき回す。
ボクが長年想像していた納豆臭さがまったく無い。不思議、不思議。
今夜はボクが準備した、納豆ごはんに、そら豆、さばポン酢、ヒレカツに舞茸汁。
今日も元気だ、ごはんは大盛り。
これが、納豆ごはんか。
匂いを嗅ぐが、臭くない。不思議、不思議。
未だに震える腕で、箸を持つ。
納豆つまんで、反対の手で写真を撮る。なんて難しい作業だ。
納豆ごはん、食べる。
臭くない。大豆が美味しい。カラシがいい仕事してる。
むしろ、そら豆の方が臭い。
そら豆、臭い。くさい臭い。臭いはそら豆。
箸を口から離して、お茶碗に向かおうとすると、またまたイオリちゃんに慌てて止められる。
「箸を回して回して。糸を引くんだって。」
どうやら、ボクの口元から「別れのフェリー」の紙テープのように盛大に糸が垂れ下がってたようです。
ぐるんぐるん、箸を回して糸を切ります。
一気に、納豆ごはんをかき込む。
いや、ホントに臭くないね。臭くないし、大豆の旨味が感じられる。
感じられるけど、また食べたいかというと、あれば食べてもよい、くらいかな。
食べ終わって、空になった茶碗を嗅いだら、臭かった。
納豆がいなくなった、茶碗が一番臭かった。
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結論:納豆は食べなくても人生において損はしていない。
【調理日】
2021年2月23日
【あづま食品株式会社】