良い天気だったので、歩いて柊へ行きました。
本川を望む吉島西の住宅街にあるそば店「柊(ひいらぎ)」です。
さて、「蕎麦」の歴史は古くから続くようですが、「麺」にして食べるようになったのは江戸時代からだそうです。
「蕎麦がき」にして食べるのに対して、麺状のものを「蕎麦切り」と呼ぶのは包丁で切ることを意味しているようです。
その当時は、蕎麦打ちは注文が入ってから始めたそうで、食べ始めるまでには時間がかかったそうです。
だから蕎麦ができるまで、様々な肴をあてに酒を楽しんでいたそうで、この文化を「蕎麦前」と呼び、粋な大人の嗜みとしてもてはやされたとのことです。
ボクらも歩いてきた理由はひとつ「蕎麦前」で大人の仲間入りをしよう!という魂胆です。
ビールならサッポロのラガービール赤星が置いてあります。
ほかに冷酒と蕎麦焼酎もあります。
女将さんに「今日はお酒をいただきます」と伝えました。
そうすると「まずは和らぎ水です」とお冷を準備してくれました。
やわらぎ水だなんて表現、大人の入口だな。
まずは福山市のお酒「天寶一」から、「山田錦純米酒」600円(税込)をいただきます。
キリッと冷えたお酒が江戸切子のグラスに似合う。
酒器も目で見て楽しみます。
一緒に出されたのが「揚げ蕎麦」です。
ほんのり塩がまぶしてあって、お酒に合います。
シンプルだけど、手が止まらなくなる。
「海苔箱」600円(税込)を注文しました。
9月9日、重陽の節句に蔵出しされた、ヒゲタ醤油の江戸造り醤油「玄蕃藏」と共に用意されました。
海苔箱は、炭火で海苔を温める道具です。室町時代からある道具だとか。
蕎麦屋のほかに、旅館の朝ごはんでも使われるようです。
旅館のごはんで、こんなもので海苔が用意されたら、朝からノリノリになるよね。
台座に海苔をのせて、その下から炭火で炙り温めます。
海苔がパリッと仕上がります。
上質な海苔でも、温めればさらに美味しくいただけますね。
江戸造り醤油「玄蕃藏」は「生」も用意されました。
手前が「生」、奥が通常のものです。見た目は変わりませんが、生の方が塩味が柔らかです。
イオリちゃんは生が、ボクは通常のものが好みでした。
酒飲みだから、塩を好む訳です。
お酒をもう一合いただきました。
東広島市「賀茂泉」から、「緑泉 純米吟醸」600円(税込)です。
冷酒はほかに、静岡のお酒も用意されています。これは次回の楽しみで。
「だし巻」750円(税込)を注文しました。
ここのだし巻は、出汁に漬かって用意されます。出汁天国です。
大根おろしと鰹節が、だし巻をさらに引き立てます。美味しいです。
締めには、やっぱりお蕎麦です。
新そばです。北海道 北斗市滝川産です。
イオリちゃんは、新そばの「十割蕎麦もり」850円(税込)を注文しました。
新そばは北海道から収穫が始まり、南下していきます。
ボクは、新そばの「もり」750円(税込)を注文しました。
こちらは二八そばです。
左二八、右十割
違いが分かりますか?
香りは十割の方がわずかに強いですが、見た目ではほぼ分かりませんね。
十割蕎麦の方には、塩が用意されていて、粋な食べ方できます。これまで塩でお蕎麦をいただく経験なんて無かったです。
ボクは二八そばを蕎麦つゆにつけて、啜っていただきました。
いつも食べるお蕎麦は黒いのに、ここのはどうして白いのだろうと、ソバ博士のイオリちゃんに聞きました。
ボクらが食べ慣れているのは「出雲そば」で、そば殻と一緒に実を挽き込む「挽きぐるみ」で作るからだそうです。
色は黒っぽいけど、香りが高く、新そばは特に人気だそうです。
一方で、この白いそばは、実の中心部から作る「更科粉」で作るものだそうです。
ナルホドー、いつか柊のご主人にお話を伺ってみたいです。
そば湯も出たよ!
蕎麦屋で「蕎麦前」なんて、背伸びしたことができて満足です。
歩いて蕎麦屋へ、
なんていうのも良いですよ。
お近くの蕎麦屋でぜひ!
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【訪問日】
2022年10月30日
【柊】
住 所 広島市中区吉島西三丁目7-9
電話番号 082-569-6315