
地元広島の中国新聞が、2020年末から1年間かけて特集した「太田川 恵みと営み」の記事が新聞協会賞を受賞しました。
改めて、記事を読んでみると、太田川水系の四季と人々の関わりがていねいに取材してあって、広島の魅力を改めて感じさせるものでした。
特に、使われる写真は大きくて、美しくて、躍動感があって、確かめてみたいと心をくすぐられるものでした。
その全23回の記事の21回目に、太田川の沈下橋が紹介してありました。
沈下橋とは、洪水の際には水没する低い橋です。水没するので、欄干を設けず、水圧や流木などの影響を受けにくくし、壊れにくい構造にしてあります。正式には潜水橋と呼ぶのが正しいようです。
高知県四万十川の沈下橋が有名ですね。テレビでもよく紹介されます。
てっきり広島には無いものだと思っていました。

太田川に架かる沈下橋は、可部駅前や広島バスセンターと三段峡を結ぶ広電バスの「程原バス停」が最寄りです。
国道191号線沿いの立派なバス停です。
新聞受けがバス停にくっつけてありました。
新聞はここに配達されるのかな。想像するとワクワクします。
バス停横から、沈下橋の全体が見渡せます。
この日は天気も良く、風も爽やかでした。
この沈下橋は、集落の名前をとり「程原橋(ほどはらばし)」と名付けられています。

国道から対岸の程原地区に渡る、地域のための生活橋です。
この橋は、2000年に完成しました。
完成までは、両岸につないだワイヤーを手繰りながら「渡し船」を使っていたそうです。
もちろん、通学路でもあり、小学生であっても渡し船を使ったそうです。
渡し船って味があるよね。だけど、危険も伴うし、毎日のことを考えると待望の橋だったろうね。
そんなことを考えながら、バス停から橋へ降りる坂道を歩きます。
沈下橋は、洪水対策がしてありました。
恐らく、地中深く杭打ちしてあり、そこに鎖で結びつけてあります。
また、川上方向には、橋の橋脚を守るように鉄製のガードも設置してあります。
せいぜい電動カートまでの利用に限られる橋です。車両は通行できません。
綺麗だよね。清流と呼ぶにふさわしい。
魚の姿も見られました。
「太田川 恵みと営み」の記事で紹介してあったのは、沈下橋と共に落ち鮎をねらう「建網漁」の姿でした。

この舟で、漁をおこなっているのでしょう。操船が難しそうな小舟です。
漁の手解きを受けて、世代間で技を継承する様子も記事にはありました。
この9月、台風14号通過時には、太田川流域が増水していると情報がありました。
程原橋も水没だけでなく、流木などの影響を受けたのではないでしょうか。
というのも、橋のたもとに作業跡がありました。

ひょっとして、地元の有志で作業するのかな。
渡るには問題ないけど、橋の上にはまだ川砂がわずかに残っていました。

それにしても美しい景色だよね。
今年の4月にはこの近くの「安野花の駅公園」からここまで「てくてく観光」するツアーが組まれて、賑わったそうです。
安芸太田町も注目すれば観光資源になりうる場所がたくさんあるから、たくさん魅力発見して欲しいです。
イオリちゃんの故郷にも、沈下橋があります。
そちらは車も渡れる沈下橋です。
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【訪問日】
2022年10月2日
【程原橋】
